「柿が赤くなると、医者は青くなる」ということわざがあります。医師の顔が青くなるというのは病人が減って医師の仕事がなくなるという意味になるのでしょうが、柿は他の食品と比べ、医師の仕事を奪うほど、体に良いものなのでしょうか?検討してみたいと思います。
まずは柿に含まれる栄養成分を検討してみましょう。

柿に含まれている濃厚な栄養成分
柿の中にはビタミンやポリフェノール、ミネラルが豊富に含まれています。
1個の柿にビタミンCがみかん2個分入っていて、一日に必要なビタミンCの量をクリアしています。また、緑黄色野菜に含まれているβカロチンも入っています。
では、干し柿のビタミン成分はどうなっているでしょうか?
柿を干すことでβカロチンが2倍になり、食物繊維も生の柿以上に豊富になります。
ただ、ビタミンCは減少するようですね。
柿には渋味がありますが、この渋味がポリフェノールの一種であるシブオール(タンニン)です。
シブオールという成分の渋味は、タンニンが口中で溶けだすときに感じます。
まだ、未熟な柿は渋みを強く感じます。しかし、柿の種類にもよりますが、しっかりと熟した柿はとても甘いですよね。それは、柿が熟すごとにシブオールが口中で溶け出しにくくなる(不溶性)ためです。
その他、アルコールを分解する酵素でアルコ―ルデビドロゲナーゼやミネラルなども豊富に含まれています。
柿の健康効果
上記でご紹介したタミンCやポリフェノール、食物繊維やミネラルなどを豊富に含む柿はまさに私たちの健康を齎してくれると考えることができます。
ビタミンCやβカロチン、そしてポリフェノールは抗酸化作用が強いため、免疫力アップや悪玉コレステロールを下げ、善玉コレステロールを上げるサポートをします。
とくにシブオールといわれるタンニンは血流を促進し、血液や酸素を体内の隅々まで巡らせ、老廃物の回収も行います。老廃物が体内から消えれば、新陳代謝は活発になり、細胞の入れ変えが円滑に行われて体調不良が改善されることでしょう。
その上、抗酸化作用が強いということは免疫力が高いということを意味しています。
具体的にいうと、現在、私たちを手こずらせている新型コロナと闘える力が増強すると考えていただければいいかと思います。
その他、柿はよく二日酔いの改善に効果があるといわれています。
その理由は下記の通りです。
柿に含まれるシブオールとアルコ―ルデビドロゲナーゼには、アルコ―ルを分解する働きがあります。
アルコ―ルを分解するということは、アルコ―ルを無毒化するということです。
これも重要なことですが、柿、とくに干し柿には食物繊維がたくさん含まれているため、腸内環境を良くして免疫力を上げ、ビタミンCで美肌を作りだします。
「秋」という季節が医者いらず
これまで柿にスポットをあてて述べてきましたが、秋には栄養価の高い「実」がたくさん出てきます。
また、チャーガと柿は種類が違いますが、柿と同じような効果をもっています。
ということから、次のようなことが言えると思います。
秋といえば、実りの季節です。つまり、柿が赤く熟す頃になると、栄養価の高い実がたくさんできてきます。
冒頭のことわざは柿が赤くなる頃になると、柿以外の栄養価の高い実もたくさんでき、健康を維持できます。そのため、病院に行く必要がなくなるから、医師が儲からなくなって医師が青くなると解釈をするといいのではないでしょうか?
そうなると、柿と違ってチャーガは季節に関係なく一年中、手に入るというメリットが浮上してきます。
また、柿はカロリー、糖分が高い食物です。
糖尿病の方、ダイエット中の方は要注意です。
まとめ
たしかに柿はおいしいだけでなく、健康効果にも優れています。しかし、柿ばかりではなく、いろいろな秋の実をバランスよくいただきましょう。もっと言えば、チャーガ茶を飲む習慣の中で、春夏秋冬の旬の実を摂り、よりサビにくい⦅抗酸化⦆体つくりを目指すことをおすすめします。
柿の栄養素・健康効果…「医者が青くなる」は本当か?(All About健康・医療)
